新しい Linux システムを構築するために、いくらかのスペース、つまり空のディスクスペースを必要とします。 空きパーティションがなく、またハードディスク上に新しく作る余裕もないとしたら、LFS を現在のディストリビューションがインストールされている同じパーティション上に構築することができます。 ディスクスペースが不足でもやってみようと思うなら、下記の場所にあるヒントを参照してください。 http://www.linuxfromscratch.org/hints/downloads/files/lfs_next_to_existing_systems.txt
最小のシステムでも、約 1.2 GB 程度のパーティションが必要となります。 これはすべてのソースの tarball を入れて、パッケージをコンパイルするのに十分な量です。 しかし、LFS システムを主要な Linux システムとして使うつもりなら、恐らくさらにソフトをインストールする必要があり、これよりも多くのスペース、恐らくは 2 GB か 3 GB を必要とするでしょう。
マシンに十分な RAM があることはほとんどないので、小さなディスクスパーティションをスワップスペースとして使うという考えは良いものです。 このスペースは、より緊急なデータに対してメモリに空きを作り、まためったに使わないデータを保存するためにカーネルによって使われます。 LFS システムのためのスワップスペースは、お使いのホストシステムと共有できるので、既にスワップパーティションがあるならもう一つ作る必要はありません。
cfdisk や fdisk のようなディスクパーティショニングプログラムを、新しいパーティションが作られるべきハードディスクの名前を引数にして実行しましょう。 たとえば、プライマリ IDE ディスクに対しては /dev/hda となります。 必要ならば Linux ネイティブパーティションとスワップパーティションを作成しましょう。 これらのプログラムの使いかたがわからないなら、cfdisk や fdisk の man page を参照してください。
hda5 のような、新しいパーティションの名称を憶えておいて下さい。 本書ではそれを LFS パーティションとして言及します。 スワップパーティションを作っているなら、その名称も憶えておいて下さい。これらの名前は後ほど、/etc/fstab ファイルなどに必要となります。