本書を使っていて問題に遭遇し、それが FAQ ( http://www.linuxfromscratch.org/faq )にもなかったら、 インターネットリレーチャット( IRC )かメーリングリストに参加している人たちが助けてくれるでしょう。 LFS メーリングリストについては第 1 章のメーリングリストでわかります。 あなたの問題に私達が手を貸し究明して解決するために、助けを求めるときはできるかぎり適切な情報を書くようにしてください。
直面している問題についての手短な説明は別にして、依頼事項に含まないといけない大事な事柄は次のようなものです。
使っている本の版(これは第 5.0 版です)
LFS を作るのに使っているホストディストリビューションとそのバージョン
問題を起こしているパッケージまたは項目
受け取った通りの正確なエラーメッセージまたは状況
この本からなにか逸脱したかどうか
(本書から離れて行ったことがあっても、援助したくないということはありません。 結局、LFS もひとつの選択ということですし。この節は、あなたの問題について、他の原因の可能性をを調べる際の役に立てようとして含めています。)
設定のためのスクリプトを実行しているときに何かうまくいかなくなったら、config.log ファイルに目を通して下さい。 このファイルには、画面に出力されなかった設定中のエラーを含んでいるかもしれません。質問をしようと思ったなら、関連する行を含めてください。
問題の原因を見つけるための私たちの手がかりとして、画面出力と種々のファイルの内容は役に立ちます。 ./configure スクリプトと make コマンドを実行したときの記録は共に役に立ちます。 やみくもにすべてのものを含めるのはやめて下さい。しかし、反対にほとんど何も含めないのもやめて下さい。 例としてここにいくつかの make コマンドからの画面出力を上げます。
gcc -DALIASPATH=\"/mnt/lfs/usr/share/locale:.\" -DLOCALEDIR=\"/mnt/lfs/usr/share/locale\" -DLIBDIR=\"/mnt/lfs/usr/lib\" -DINCLUDEDIR=\"/mnt/lfs/usr/include\" -DHAVE_CONFIG_H -I. -I. -g -O2 -c getopt1.c gcc -g -O2 -static -o make ar.o arscan.o commands.o dir.o expand.o file.o function.o getopt.o implicit.o job.o main.o misc.o read.o remake.o rule.o signame.o variable.o vpath.o default.o remote-stub.o version.o opt1.o -lutil job.o: In function `load_too_high': /lfs/tmp/make-3.79.1/job.c:1565: undefined reference to `getloadavg' collect2: ld returned 1 exit status make[2]: *** [make] Error 1 make[2]: Leaving directory `/lfs/tmp/make-3.79.1' make[1]: *** [all-recursive] Error 1 make[1]: Leaving directory `/lfs/tmp/make-3.79.1' make: *** [all-recursive-am] Error 2 |
この場合、多くの人が
make [2]: *** [make] Error 1 |
という行とそのあとの項目だけを含めます。これは問題を診断するには十分ではありません。 なぜならこれは何が悪いのかではなくただ何かおかしくなったということだけを伝えているからです。 役に立つ情報を含めるには、上の例に挙げたような項目全体がすべて含まれていなければいけません。 というのは、そこには実行されたコマンドとそのエラーメッセージがあるからです。
一般向けにインターネットでの質問の仕方についてのよくまとまった記事が Eric S. Raymond によって書かれました。 それはオンラインで入手でき http://catb.org/~esr/faqs/smart-questions.html にあります。 その文章を読んで中にあるヒントに従い、まずより多くの反応を得られるように、本当に必要な助言を得られるようになりましょう。
多くのパッケージが重要性に応じて、実行をお勧めするテストスイートを提供しています。 パッケージは時折失敗や予期された失敗を引き起こします。 このようなエラーに出くわしたら、それがすでに既知のものであり、そのようなエラーを記録していないかどうかを、LFS Wiki ページ http://wiki.linuxfromscratch.org/ で調べてください。 すでに分かっていることなら、通常は心配いりません。