目次
このDebianリファレンス(第2版)(2010-01-18 09:25:10 UTC)はシステムインストール後のユーザー向け案内書としてDebianのシステム管理に関する概論の提供を目指しています。
本書が対象とする読者は、GNU/Linuxシステムがどう機能するかを理解するのに、シェルスクリプトぐらいは学ぶ気はあるが、全てのCのソースまで読む気がない人です。
一切保証は致しません。全ての商標はそれぞれの商標の所有者の財産です。
Debianシステム自体は動く標的です。このため最新状況を反映した正確な記述は困難です。現行の不安定版のDebianシステムを用いて本書は記していますが、皆様が読まれる時点ではすでに記載内容が古くなっているでしょう。
本書はあくまで二次的参考文献として扱って下さい。本書は正式の案内書を置き換えません。著者及び本書への貢献者は本書中の誤謬や欠落や曖昧さが引き起こす結果に一切責任を負いません。
Debianプロジェクトはフリーなオペレーティングシステムを作ろうという共通目的を持った個人の集団です。そのディストリビューションは次の特徴があります。
unstable
やテスト版testing
アーカイブによる、最新のソフトウエアーへの円滑なアップグレードの重視
Debianの中のフリーソフトウエアー構成要素は、GNUやLinuxやBSDやXやISCやApacheやGhostscriptやCommon Unix Printing System やSambaやGNOMEやKDEやMozillaやOpenOffice.orgやVimやTeXやLaTeXやDocBookやPerlやPythonやTclやJavaやRubyやPHPやBerkeley DBやMySQLやPostgreSQLやEximやPostfixやMuttやFreeBSDやOpenBSDやPlan 9やその他の多くの独立のフリーソフトウエアーのプロジェクトに由来します。Debianはこの多種多様なフリーソフトウエアーを1つのシステムにまとめ上げます。
本書の作成にあたり次の編集指針を守りました。
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ティップ |
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私はシステムの階層的側面やシステムの低レベルを明らかにしようとしました。 |
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警告 |
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本文書だけに頼らず自分で答えを見出す努力をしっかりすることを期待します。本文書は効率的なスタートポイントを提供するだけです。 |
一義的情報源から自分自身で解決策を探し出すべきです。
/usr/share/doc/<package_name>
"ディレクトリー下にある文書
dpkg -L
<package_name> |grep '/man/man.*/'
"
dpkg -L
<package_name> |grep '/info/'
"
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注記 |
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詳細な文書を読むには、" |
bash
(1)シェルコマンドの例示をする次のような簡略化した表現スタイルで本書は情報を提供します。
# <rootアカウントからのコマンド> $ <ユーザーアカウントからのコマンド>
これらのシェルプロンプトは使われるアカウントを区別します。これはちょうど環境変数として:
"PS1='\$'
"と"PS2='
'
"を設定した場合に相当します。これらの環境変数値はあくまで本書の読みやすさのためで、実際のインストール済みシステではほとんど見かけません。
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注記 |
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" |
システム管理者が行うべきアクションは命令文で書かれています: 例えば、「シェルに各コマンド文字列をタイプ後毎にエンターキーをタイプします。」(必ずしも「〜しましょう。」とはせず簡潔に訳しています。)
英語では、テーブル中の説明や類似のコラムには、パッケージ説明の慣習に従い、定冠詞抜も不定冠詞も抜きの名詞句が入ります。これらには、マンページのコマンドの短い説明の慣習に従った頭の"to"抜きの不定詞句が代わりに名詞句として入ることもあります。変だなとお考えの方もあるとは存じますが、これは本文書をできるだけ簡潔にするための著者の恣意的な文体の選択です。(対応部分を文切り型の名詞句的表現に訳しています。)
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注記 |
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コマンド名を含めて固有名詞はその位置によらず大文字・小文字の区別を保持します。 |
本文中に引用されるコマンドの断片はダブルクォーテションマーク間にタイプライターフォントで書き"aptitude
safe-upgrade
"のように表現されます。
本文中に設定ファイルから引用された文字データーはダブルクォーテションマーク間にタイプライターフォントで書き"deb-src
"のように表現されます。
コマンドはその名前をタイプライターフォントで書き、場合によってはその後ろにマンページのセクション番号を括弧中に入れて書きbash
(1)のように表現されます。読者は次の様にタイプして情報を得るように心がけて下さい。
$ man 1 bash
マンページはその名前をタイプライターフォントで書き、その後ろにマンページのセクション番号を括弧中に入れて書きsources.list
(5)のように表現されます。読者は次の様にタイプして情報を得るように心がけて下さい。
$ man 5 sources.list
infoページはダブルクォーテションマーク間にタイプライターフォントというコマンドの断片形式で書き"info
make
"のように表現されます。読者は次の様にタイプして情報を得るように心がけて下さい。
$ info make
ファイル名はダブルクォーテションマーク間にタイプライターフォントで書き"/etc/passwd
"のように表現されます。読者は次の様にタイプして情報を得るように心がけて下さい。
$ sensible-pager "/etc/passwd"
ディレクトリー名はダブルクォーテションマーク間にタイプライターフォントで書き"/etc/init.d/
"のように表現されます。読者は次の様にタイプして情報を得るように心がけて下さい。
$ mc "/etc/init.d/"
パッケージ名はその名をタイプライターフォントで書き"vim
"のように表現されます。読者は次の様にタイプして情報を得るように心がけて下さい。
$ dpkg -L vim $ apt-cache show vim $ aptitude show vim
文書は、その場所のファイル名でダブルクォーテションマーク間にタイプライターフォントで書き"/usr/share/doc/sysv-rc/README.runlevels.gz
"や"/usr/share/doc/base-passwd/users-and-groups.html
"のように表現されたり、その場所のURLでhttp://www.debian.orgのように表現されます。読者は次の様にタイプして情報を得るように心がけて下さい。
$ zcat "/usr/share/doc/sysv-rc/README.runlevels.gz" | sensible-pager $ sensible-browser "/usr/share/doc/base-passwd/users-and-groups.html" $ sensible-browse "http://www.debian.org"
環境変数は、頭に"$
"がついた名前をダブルクォーテションマーク間にタイプライターフォントで書き、"$TERM
"のように表現されます。読者は次の様にタイプして情報を得るように心がけて下さい。
$ echo "$TERM"
各パッケージの後ろについている"*"は、各パッケージのDebianバグトラッキングシステム(BTS)にリンクされています。
ポプコンのデーターは各パッケージの客観的人気の指標として提示されいます。それがダウンロードされた日付は2010-01-03 08:47:39 UTCで、 101488を越すバイナリーパッケージ数と19のアーキテクチャーにまたがる87850つの提出レポートからなります。
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注記 |
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"votes"を意味する"V:"が前についたポプコンの数は"100 * (PCで最近実行されたパッケージに関するポプコン提出)/(全ポプコン提出)"として計算される。
"installs"を意味する"I:"が前についたポプコンの数は"100 * (PCにインストールされているパッケージに関するポプコン提出)/(全ポプコン提出)"として計算される。
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注記 |
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Popconの数字はパッケージの重要性の絶対指標と考えるべきでません。統計を曲げる多くの因子があります。例えば、Popconに参加しているシステムの一部は" |
各パッケージの客観的指標としてパッケージサイズデーターも提供されます。それは"apt-cache
show
"や"aptitude
show
"コマンドが(現在のamd64
アーキテクチャー上のunstable
リリース上で)表示する"Installed-Size:
"です。サイズはKiB(Kibibyte = 1024バイト単位)で表示されます。
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注記 |
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小さなパッケージサイズのパッケージは |
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注記 |
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"(*)"が後ろについたパッケージのサイズは、 |
新規ユーザーを啓蒙するDebianのメーリングリストで見つけた興味深い引用文を記します。
<miquels at cistron.nl>
<tollef at add.no>