目次
このDebianリファレンス(第2版)(2009-06-26 15:13:16 UTC)はシステムインストール後のユーザ向け案内書としてDebianのシステム管理に関する概論の提供を目指しています。
本書が対象とする読者は、GNU/Linuxシステムがどう機能するかを理解するのに、シェルスクリプトぐらいは学ぶ気はあるが、全てのCのソースまで読む気がない人です。
一切保証は致しません。全ての商標はそれぞれの商標の所有者の財産です。
Debianシステム自体は動く標的です。このため最新状況を反映した正確な記述は困難です。現行の不安定版のDebianシステムを用いて本書は記していますが、皆様が読まれる時点ではすでに記載内容が古くなっているでしょう。
本書はあくまで二次的参考文献として扱ってください。本書は正式の案内書を置き換えません。著者及び本書への貢献者は本書中の誤謬や欠落や曖昧さが引き起こす結果に一切責任を負いません。
Debianプロジェクトはフリーなオペレーティングシステムを作ろうという共通目的を持った個人の集団です。そのディストリビューションは次の特徴があります:
unstable
やテスト版testing
アーカイブによる、最新のソフトウエアへの円滑なアップグレードの重視。
Debianの中のフリーソフトウエア構成要素は、GNUやLinuxやBSDやXやISCやApacheやGhostscriptやCommon Unix Printing System やSambaやGNOMEやKDEやMozillaやOpenOffice.orgやVimやTeXやLaTeXやDocBookやPerlやPythonやTclやJavaやRubyやPHPやBerkeley DBやMySQLやPostgreSQLやEximやPostfixやMuttやFreeBSDやOpenBSDやPlan 9やその他の多くの独立のフリーソフトウエアのプロジェクトに由来します。Debianはこの多種多様なフリーソフトウエアを1つのシステムにまとめ上げます。
本書の作成にあたり次の編集指針を守りました:
私はシステムの階層的側面やシステムの低レベルを明らかにしようとしました。
読者はサポート情報を次より自ら取得して下さい(重要性の高いものからの順に列挙):
/usr/share/doc/<package_name>
"ディレクトリ下にある文書。
dpkg -L
<package_name> |grep '/man/man.*/'
"。
dpkg -L
<package_name> |grep '/info/'
"。
![]() |
注意 |
---|---|
詳細な文書を読むには、" |
次のような、bash
(1)シェルコマンド例示と点の後ろの箇条書き形式で本書は書かれています。
# <rootアカウントからのコマンド> $ <ユーザアカウントからのコマンド>
これらのシェルプロンプトは使われるアカウントを区別します。これはちょうど環境変数として:
"PS1='\$'
"と"PS2='
'
"を設定した場合に相当します。これらの環境変数値はあくまで本書の読みやすさのためで、実際のインストール済みシステではほとんど見かけません。
![]() |
注意 |
---|---|
" |
本文中に引用されるコマンドの断片はダブルクォーテションマーク間にタイプライタフォントで書き"aptitude
safe-upgrade
"のように表現されます。
本文中に設定ファイルから引用された文字データはダブルクォーテションマーク間にタイプライタフォントで書き"deb-src
"のように表現されます。
コマンドはその名前をタイプライタフォントで書き、場合によってはその後ろにmanページのセクション番号を括弧中に入れて書きbash
(1)のように表現されます。読者は次の様にタイプして情報を得るように心がけてください。
$ man 1 bash
manページはその名前をタイプライタフォントで書き、その後ろにmanページのセクション番号を括弧中に入れて書きsources.list
(5)のように表現されます。読者は次の様にタイプして情報を得るように心がけてください。
$ man 5 sources.list
infoページはダブルクォーテションマーク間にタイプライタフォントというコマンドの断片形式で書き"info
make
"のように表現されます。読者は次の様にタイプして情報を得るように心がけてください。
$ info make
ファイル名はダブルクォーテションマーク間にタイプライタフォントで書き"/etc/passwd
"のように表現されます。読者は次の様にタイプして情報を得るように心がけてください。
$ sensible-pager "/etc/passwd"
ディレクトリ名はダブルクォーテションマーク間にタイプライタフォントで書き"/etc/init.d/
"のように表現されます。読者は次の様にタイプして情報を得るように心がけてください。
$ mc "/etc/init.d/"
パッケージ名はその名をタイプライタフォントで書き"vim
"のように表現されます。読者は次の様にタイプして情報を得るように心がけてください。
$ dpkg -L vim $ apt-cache show vim $ aptitude show vim
文書は、その場所のファイル名でダブルクォーテションマーク間にタイプライタフォントで書き"/usr/share/doc/sysv-rc/README.runlevels.gz
"や"/usr/share/doc/base-passwd/users-and-groups.html
"のように表現されたり、その場所のURLでhttp://www.debian.orgのように表現されます。読者は次の様にタイプして情報を得るように心がけてください。
$ zcat "/usr/share/doc/sysv-rc/README.runlevels.gz" | sensible-pager $ sensible-browser "/usr/share/doc/base-passwd/users-and-groups.html" $ sensible-browse "http://www.debian.org"
環境変数は、頭に"$
"がついた名前をダブルクォーテションマーク間にタイプライタフォントで書き、"$TERM
"のように表現されます。読者は次の様にタイプして情報を得るように心がけてください。
$ echo "$TERM"
Popconのデータは各パッケージの客観的人気の指標として提示されいます。それがダウンロードされた日付は2009-06-21 15:05:53 UTCで、 96434を越すバイナリパッケージ数と19のアーキテクチャーにまたがる84969つの提出レポートからなります。
![]() |
注意 |
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|
"votes"を意味する"V:"が前についたPopconの数は"100 * (PCで最近実行されたパッケージに関するpopcon提出)/(全popcon提出)"として計算される。
"installs"を意味する"I:"が前についたPopconの数は"100 * (PCにインストールされているパッケージに関するpopcon提出)/(全popcon提出)"として計算される。
![]() |
注意 |
---|---|
Popconの数字はパッケージの重要性の絶対指標と考えるべきでない。統計を曲げる多くの因子があります。例えば、Popconに参加しているシステムの一部は" |
各パッケージの客観的指標としてパッケージサイズデータも提供されます。それは"apt-cache
show
"や"aptitude
show
"コマンドが(現在のamd64
アーキテクチャー上のunstable
リリース上で)表示する"Installed-Size:
"です。サイズはKiB(Kibibyte = 1024バイト単位)で表示されます。
![]() |
注意 |
---|---|
小さなパッケージサイズのパッケージは |
新規ユーザを啓蒙するDebianのメーリングリストで見つけた興味深い引用文を記します:
<miquels at cistron.nl>
<tollef at add.no>