ターミナルエミュレーター

Mürer Benedikt [FAMILY Given]

os-cillation
システム開発
ソフトウェア開発

Conkling Andrew [FAMILY Given]



この説明書は Terminal のバージョン 0.2.5.2svn-21674 について書かれています。

フリーソフトウェア財団が公表する GNU フリー文書利用許諾契約書の第1.1版、あるいはそれ以降のいずれかの版の条件下において、この文書の複製、配布および/または変更が許可されます。変更出来ない箇所、表紙文および裏表紙文があってはいけません。この利用許諾契約書の全文はフリーソフトウェア財団から取得する事ができます。

April 2006


目次

Terminal 入門
ターミナルエミュレーターって何ですか?
Terminal の何が特別なんですか?
実際に始めてみましょう
Terminal の起動
Terminal を初めて起動する場合
複数のターミナルでの作業
使用法
ターミナルを開いたり閉じたりするには
ターミナルウィンドウを変更するには
ターミナルウィンドウの表示内容を利用するには
ターミナルのタイトルを変えるには
ターミナルを復元するには
ツールバーをカスタマイズするには
異なるエンコーディングを切り換えるには
環境設定
一般
外観
配色
ショートカット
上級者向けの話題
常用アプリケーション
上級者向けの話題
コマンド行オプション
ファイルおよび環境変数
隠しオプション
よく聞かれる質問
サポート
Terminal について

Terminal 入門

ターミナルエミュレーターって何ですか?

元来 UNIX オペレーティングシステムは文字専用のシステムとして設計され、キーボードで入力するコマンドによって制御されていました。これはコマンド行インターフェイス (CLI) として知られています。X ウィンドウシステム、Xfce および他のプロジェクトは以来 UNIX にグラフィカルなユーザーインターフェイス (GUI) を追加していきました。あなたが今実際に使用しているのは正にこれです。GUI が備わったと言っても CLI が無用の長物になるわけではありません。辺りを見回せば CLI は未だに存在していて、一種の作業をこなすには最も容易、最速かつ強力な手段になることが少なからずあります。実際のところパワーユーザーは CLI 無しではやっていけないでしょう。

Terminal は X ターミナルエミュレーターとして知られるものの一つで、ターミナルあるいはシェルとして言及されることが多いようです。あなたのデスクトップにやもすると大昔の文字スクリーンを思わせるようなものを持ち込んできますが、他のグラフィカルなアプリケーションとスクリーンを共有するのに何の問題もありません。Windows ユーザーには MS-DOS プロンプトというユーティリティ (Windows 環境下において DOS コマンド行での作業を可能にする類似機能) に詳しい方がいるかもしれませんが UNIX の CLI は能力的に遥かに勝っていて使いやすいという事をぜひとも知って頂きたいと思います。

Terminal は X コンソーシアムが開発したアプリケーション xterm の動作を真似ます。ではその xterm はと言うと、これは DEC の VT102 ターミナルを真似て、DEC VT220 エスケープシーケンスも同様にサポートします。ここで言うエスケープシーケンスというのは、文字 Esc で始まる一連なりの文字のことです。VT102 や VT220 ターミナルがカーソルの位置を定めたり画面をクリアするような機能に使用する、これらエスケープシーケンスの全てを Terminal は受け付けます。

Terminal の何が特別なんですか?

Terminal の先進的な機能に、シンプルな設定インターフェイス、単一ウィンドウ内ターミナルでの複数タブの利用、背景の疑似透過、デスクトップでスペースを節約するのに役立つ小型モード (メニューバーとウィンドウ装飾枠の非表示) が挙げられます。

以下に特色を並べます:

  • 一つのウィンドウ毎に複数のタブが利用可能
  • カスタマイズ可能なツールバー、統合されたグラフィカルなツールバーエディターを使用して変更できます
  • Terminal のほぼ全ての箇所が環境設定で設定できます、それに加えていわゆる隠しオプションというものもあります
  • 特にXfce デスクトップ環境とよく調和しますが、その他の Linux デスクトップとも似合います
  • セッション管理サポート
  • マルチヘッド・サポート (MultiSreen および Xinerama モードの両方)
  • 標準規格への準拠 (ウェブサイト freedesktop.org を御覧下さい)
  • 全体にわたるリソースの利用を最小に抑えるために D-BUS を基にしたターミナルサービス機能が備わっています。
  • GTK+ および GObject を最大限に活用していますので、格段に保守しやすくなっています。

これらの特色に加えて、Terminal は昨今のターミナルエミュレーターに望まれる全ての機能をサポートします