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Tips And Troubleshooting

以前の章でわたしは、CVS は「ブラックボックス」ソフトウェアではないと いいました。ブラックボックスは中身を覗かせてくれません。内部にアクセ スさせてくれないので、直したり(壊したり)はできません。ブラックボック スというのは普通、何も直す必要がないという前提に立っています。たいが いはちゃんと動いているので、ユーザは内部にアクセスする必要はありません。 しかし、動かないとなると全く動きません。直すための選択肢はそう多くな いので、どんな問題でも showstopper なのです。

CVS はというと、それはもう完璧に透明な箱のようです。箱がないことを除 けば。部品は密閉されたりせず、環境に直接さらされており、環境の一部 (予期しないファイルのパーミッションや、中断されたコマンド、競合する プロセス、などなど)はその機構に介入してダメにしてしまうこともありま す。しかし、たとえ CVS が完璧に動かないとしても、全く動かないという ことはまれです。It has the advantage of graceful degradation; どのくらい動作しないかというのは通常、その環境における問題の数と深刻 度に比例します。CVS が何をしようとしているか、またどのようにしようと しているかについてよく知っていれば、うまくいかない時に何をすべきかが わかるでしょう。

graceful 礼儀正しい degradation 品格を下げる悪くする退化する

遭遇する可能性のある問題をすべて書くことはできませんが、ここでは比較 的よくあるたぐいのことを書いてみました。この章は2つの部分に分かれて います: 1つめでは、環境のうち CVS にとって特にデリケートな部分につい て説明します(主にリポジトリのパーミッションと作業コピー中の管理領域 を扱います)。2つめではよくある問題とその解決法をいくつか説明します。 これらよくある状況をどう扱うかがわかれば、CVS で予期しない問題が起こっ てもどういうアプローチを取ればいいか大体わかるのではないかと思います。