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update
Synopsis: update [OPTIONS] [FILES]
- Alternate names - up, upd
- Requires - Working copy, repository
- Changes - Working copy
リポジトリの変更を自分の作業コピーへマージします。副作用として、自分の
作業コピー中で変更のあるファイルを表示します(但し、-Q グローバルオプシ
ョンが指定されている場合はこの表示はありません)。(checkout も参
照のこと)
Options:
- -A - スティッキーなタグ、日付、キーワード展開モードをリセットします。
ついていたスティッキーリビジョンとトランクのヘッドリビジョンが違う場合
にこれを実行するとファイルの内容が変わります。(-A はプロジェクトのトラ
ンクをチェックアウトするのと同様だと考えてください)
- -D DATE - DATE 時点で最新であるリビジョンにアップデートします。このオ
プションはスティッキーであり、-P を含んでいます。作業コピーがスティッ
キー日付を含む場合にはその作業コピーからコミットを行うことはできません。
-
-d - 欠けディレクトリも取得する。欠けディレクトリというのは、リポジト
リ中に存在するが作業コピー中に存在しないディレクトリのことです。そのよ
うなディレクトリは作業ディレクトリをチェックアウトしたあとにリポジトリ
内に作成されたものです。このオプションをつけないでアップデートすると、
作業ディレクトリ内に存在するディレクトリについてのみ実行されます。リポ
ジトリの新しいファイルは取得しますが、新しいディレクトリは取得しません。
(-P も参照のこと)
- -f - -D や -r で 指定したタグ名や日付が見つからなかった場合に最新リビ
ジョンをチェックアウトするよう強制します。
- -I NAME - import の -I オプションと同様です。
import.
-
-j REV[:DATE] or -j REV1[:DATE] -j REV2[:DATE] - 開発のライン2つを合
流、またはマージします。とりあえず今のところ DATE 引数を無視すると(あ
とで説明します)、-j オプションは次のように動作します: -j を1つだけ指定
した場合、作業コピーと REV との共通の祖先から REV までの変更すべてを取
得し、それを作業コピーにマージします。共通の祖先とは作業コピー中
のリビジョン及び REV の両方にとって祖先であるもののうち最新のリビジョ
ンのことです。-j を2つ指定した場合、REV1 から REV2 までの変更を作業コ
ピーにマージします。
-j の引数には特別なタグ名として HEAD と BASE を使うことができます。そ
れぞれ、リポジトリ内の最新のリビジョン、作業コピーのベースリビジョンを
指します。
オプショナルの DATE 引数について。REV がブランチの場合は通常そのブラン
チ上の最新リビジョンを意味しますが、DATE 以前の最新リビジョンに限定す
ることができます。日付はリビジョンとコロンで区切り、空白無しで書いてく
ださい、たとえば:
floss$ cvs update -j ABranch:1999-07-01 -j ABranch:1999-08-01
この例では同一のブランチ上で違う日付を使っていますので、そのブランチの
7月から8月までの変更を取得し、それを作業コピーにマージします。しかし、
必ずしも2つの -j オプションが同じブランチ上である必要はありません。
- -k MODE - RCS キーワード展開を MODE に従って行います。(この章でのちほ
ど出てくる Keyword Substitution (RCS Keywords) をご参照下さい)
指定したモードは作業コピー中においてスティッキーですので将来の update
でも有効です(ただし -A を参照のこと)。
- -l - ローカル。カレントディレクトリのみアップデートします。
- -P - 空ディレクトリを削除します。 CVS の管理下にあるディレクトリのう
ち、アップデートの終了時にファイルを持っていないものは、作業コピーから
削除されます。(-d も参照のこと)
-
-p - ファイルの内容を、ファイルではなく標準出力へ出力します。主に、作
業コピーにスティッキータグをつけずに以前のリビジョンに戻す際に使用され
ます。たとえば:
floss$ cvs update -p -r 1.3 README.txt > README.txt
この時点で作業コピー中の README.txt は、手で編集してその状態にしたよう
な感じで以前のリビジョン1.3の内容になっています。
- -R - 再帰的(リカーシブ)。サブディレクトリを降りてアップデートします
(デフォルト)。.cvsrc で -l を指定した場合にそれを打ち消すためのオプシ
ョンです。
- -r REV - アップデート(またはダウンデート、クロスデート)してリビジョン
REV にします。作業コピー全体をアップデートする場合は大抵、REV をタグ
(レギュラーまたはブランチ)で指定します。個別のファイルをアップデートす
る場合は、タグでなくリビジョン番号で指定することも多いかもしれません。
このオプションはスティッキーです。
ファイルをブランチタグでないタグか、スティッキーリビジョンに切り替えた
場合、スティッキーを取り除くまでコミット不可能になります。(-A を参照の
こと) ただし、REV がブランチタグの場合はコミットできます。単にそのブラ
ンチに新しいリビジョンをコミットすることになします。
- -WSPEC - アップデート中にラッパー形式のフィルタを使用するよう指定しま
す。このオプションは複数回指定できます。(ラッパーについては詳しくはこ
の章の Repository Administrative Files の cvswrappers をご
参照下さい。) -W と引数の間に空白を入れてはいけません。