Xie は instructions に LIDS をダウンロードして、カーネルにパッチをあてる方法をもりこんでいます。 とはいえ、必要な手順について簡単におさえておくことにします。この例では、カーネルソースが /usr/src/linux にインストールされていると想定しています。
$ tar zxvf lids-<lids のバージョン>-<カーネルのバージョン>.tar.gz
$ cd /usr/src/linux $ patch -p1 < /path/to/lids/patch/lids-<lids のバージョン>-<カーネルのバージョン>.patch
LIDS 用に、いくつかのカーネル設定オプションがあります。LIDS が動作するためには、以下のオプションが有効になっていることを確認してください −
[*] Prompt for development and/or incomplete code/drivers [*] Sysctl Support
(注意: LIDS をアップグレードしているなら、最初に /etc/lids ディレクトリを全てバックアップしてください)
LIDS のソースディレクトリで、こう入力します −
$ ./configure $ make $ su - # make install
これで lidsadm と lidsconf が /sbin ディレクトリにインストールされます。さらに、/etc/lids ディレクトリが作られ、デフォルトの設定ファイルがいくつかそこに置かれます。設定ファイルは、システムの適切な i ノード及びデバイス情報で更新されます。また、この時点で LIDS のパスワードを入力するように求められます。
lidsadm の参照オプション (-V) を有効にしたくないなら、--disable-view
を指定して configure を実行してください。
1.1.0 より前のバージョンには、lidsconf ユーティリティがありません。LIDS システムのあらゆる設定と管理は lidsadm によってなされていました。
lidsadm ユーティリティのソースは LIDS のソースがあるディレクトリにあり、こういう名称です −
lidsadm-<lids のバージョン>
(注意:lidsadm をアップグレードしようとしているなら、まず /etc/lids ディレクトリ内のあらゆるものをバックアップしなければなりません!)
lidsadm をコンパイルしてインストールするには、単純に −
$ make $ su - # make install
と、lidsadm のソースディレクトリでやるだけです。これで lidsadm が /sbin ディレクトリにインストールされます。また、/etc/lids ディレクトリも作成され、いくつかデフォルトの設定ファイルがそこにコピーされます。
lidsadm の view オプションを使いたいなら、
$ make
を
$ make VIEW=1と置き換えてください。
再起動して LIDS で強化されたカーネルにする前に、まず LIDS の ACL を設定せねばなりません。さもなければ、再起動するとシステムが使いものにならなくなります。LIDS の ACL を設定する方法については 後ほど。
これは、/usr/include/linux
が /usr/src/linux/include/linux
へのシンボリックリンクではないシステムにおいて発生します。完全なエラーメッセージはこうです −
lidsadm.c:30: linux/lidsext.h: No such file or directory make: *** [lidsadm.o] Error 1
この問題を解決するには、lidsadm のソースディレクトリにある Makefile を編集して、CFLAGS オプションに -I/usr/src/linux/include
を加えてください。
この時点で、普通に lidsadm をコンパイルできるはずです。
/etc/lids/lids.conf
ファイルの書式が、これらのリリースで変更されています。lidsadm の新バージョンを使って、ファイルを再作成する必要があります。
David Spreen は LIDS の Debian パッケージを保守しています。パッケージ固有の LIDS の設定を netzwurm@debian.org 宛てにメールすると喜ぶでしょう。Debian 固有の修正が含まれているため、Debian ユーザは LIDS の Debian パッケージを使うようにも彼は勧めています。
LIDS は Linus が開発した "普通の" カーネルを使って開発されています。RedHat や Debian、Suse を含む多くのディストリビューションでは、カーネルをカスタマイズしています。これは悪いことではありませんが、それらのカーネルが Linus のものと同じではない、ということは知っておいてください。(Debian ユーザは 上の 注意を見てください。)