JE(Japanese Extensions) は Linux-ML などで Linux 用に移植・開発され た日本語環境ソフトを集めたもので、Slackware 版 Linux に加えるように整 理されています。基本的にバイナリで配布されますが、0.9.6 からソースコー ドも一緒に配布されるようになりました。個々のパッケージは Slackware と 同様に tar+gzip されていて、ディスクセットに分類されています。pkgtool を用いてインストールすることもできるようになっていますが、専用のインス トーラ(ezinst)をインストールしてから ezinst を使えば、簡単な初期設定ま でしてくれます。
Linux で日本語の文字や文書を表示・入力・編集・整形・印刷するための様々 なソフトが含まれています。コンソールで漢字を使うための kon、X Window 用には kterm と pxvt (日本語 rxvt)があります。個人的な好みの別れる入力 システムは Wnn, Canna, sj3 と3種類用意しています。エディタは、日本語 vi クローン、多国語対応の mule などを用意しています。文書処理には日本 語 TeX システムがあります。
この他にも、電子ニュースや電子メールで日本語を利用するためのソフト、 日本語コード変換ソフトや日本語対応シェルなどの便利ツールもあり、さらに、 日本語用でなくても日本製のコイキなソフトも含まれています。詳しくは第 E 節「ディスクセットの内容」を見て下さい。
計算機上で日本語環境を使用する際には、漢字コードの問題がありますが、 JE では、基本的に EUC コードでの使用を前提としています。
JE 内に含まれている各ソフトウェアに関する権利はその元となっているパッ ケージの所有者にあります。 /usr/doc 以下に置かれているファイルに各ソフ トウェアの著作権について示してありますので、必ず御覧下さい。
また、各ソフトウェアの不具合は JE に起因する可能性がありますので、必 ず後述する JE の窓口へお問い合わせ下さい。オリジナルパッケージの作者へ の直接の問い合わせは絶対に行わないで下さい。
JE の最新バージョンは 0.9.7 で、基本的には、Slackware などのLinux パッ ケージがインストールされていると仮定して作られています。Linux の共有ラ イブラリ libc5.0.9、ld.so 1.7.3、libx6.0 ELF 版 (XFree86 3.1.2 以降)が 必要です。
0.9.6 から 0.9.7 へのバージョンアップは基本的に ELF への移行というこ とになっています。バージョンアップの内容は以下のようになっています。
- accessories ディレクトリの追加 NEmacs などの古いソフトウェア、pk フォントなどのサンプル、 書籍等からの提供ソフトウェア - jeinst.sh による install ディレクトリのインストール - gs ドライバのダイナミックロード - Mule 2.3 などのバージョンアップ |